2010年に読んだ本。個人的なベスト5です。
2010年に出版された本とは限りませんので、ご注意ください。
以下、読み終えた順番で並んでいます。
一九八四年
村上春樹の1Q84にもちょこちょこ出てくる。本家本元イチキューハチヨンと言えば、これ。
三省堂では隣同士で平積みされていました。
以前から読もう読もうと思っていて、ようやく読みました。読書中も読後感もなんというか気分は最悪なのですが、これを読まずには死ねない1冊。
これを読んだ後と前では世界が違って見えてきます。
なんども読み返したい本ではありませんが、きっと何度も読み返してしまうと思います。強烈な一冊。
がんと闘った科学者の記録
立花隆のファンである。…が、この本については躊躇していた。彼自身が書いた本ではなくて科学者戸塚洋二さんのブログを彼がまとめた本だということだったからだ。
今年の初め、母が肺がんであることがわかり、何かの参考になればと手にとった。
科学者らしく几帳面に記録をつけて、がんと「闘う」戸塚さんのブログを同様にがんを患う立花隆がまとめ、素晴らしい合作になっていて、この二人でなければこうした力強い読み物にならなかっただろう。自分の手にまったく武器を持たずに「闘う」ということについて考えさせられた。
この本を読んで逆に私は「闘えない」と感じた。でも、闘わずに病気に向き合うのも相当な勇気がいるだろう。そもそもその時には病気と闘う以外にやれることはほとんどないのだ。
精霊たちの家
祖母・母・孫にわたる3代の女性の物語。リアリティのない背景設定の中で、登場人物たちは非常にリアル。
そして登場人物たちの個性が非常に際立っており、どの面々も他の登場人物に全く似ていない。これだけ登場人物の多い物語でこれはすごいことだと思う。その組み合わせの妙は口当たりは良いが強い度数のお酒を飲んでいるような感じ。ページを1枚めくるたびに色が変わり、場面が変わる。
文学の力強さを思い知らされた一冊。とにかく濃い。こういう濃いものを年に3冊ぐらいは読んでいきたい。
スイッチ
今年はビジネス書はイマヒトツだったなーと思っていたところに、飛び込んできた1冊。
読んでいる間にどんどんインスパイアされて、自分も元気になってくるし、周囲を元気にさせる方法が見えてくる。
人を動かすためにはどうすればいいのかのアイデアが満載。
自分を動かすのにもいいと思う。原書も購読予定。
非才 あなたの子どもを勝者にする成功の科学
合計で三冊の類書があって、どれを選ぶかは好みによると思うが、私は「非才」がもっとも勢いがあって論理的で面白かったと思う。(類書2冊も参考までにリンク貼っておきます)
天から贈られた「才能」というのは、本当にあるのか?それは特殊なものではなくて、環境や教育そして本人の努力の量による差異ではないだろうか?と考えさせられる。
読んでやる気になるか、それとも読んで我が身の努力不足を恨み自己嫌悪に陥るか?
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