桜の葉が少しずつ黄色くなってくる頃、あちこちで取り上げられる来年の手帳の話。
私はずっと同じシステム手帳を使っているので、残念ながら毎年新しい手帳を買う楽しみはなくて、中のリフィルのみを買っています。
20代後半で出会ったフランクリン・プランナーと呼ばれる システム手帳とは、途中何度か喧嘩別れ(?)しているものの、やっぱりあなたじゃないとダメなんです…ということになり、長い付き合い。
使い続けるにしたがって、なるほどよく考え抜かれている手帳で、自分も付き合い方が少しずつわかってきました。あたかも、結婚生活のよう。
手帳についての使い方をよくコーチングで聞かれますので、手帳の使い方、スケジュール管理、日々の仕事についての記録の仕方、そしてタスク管理の最近のやり方を少し振り返ってみようかと思います。
私は通常、コーチングの仕事の他に、企業の顧問をしています。顧問では、IT業界の企業を中心にマーケティングのアドバイスやプロジェクト管理、戦略立案、営業育成や営業戦略作りのアドバイスというのをしています。
また、ここ2年ぐらいはなぜか引き合いが多いのが、エンドユーザ企業の情報システム部門の立て直しアドバイザとして、経営者と情報システム部門の間にたって、双方の希望や不満を調整したり、高い理想の現実的な着地点を考えたりする、なんという名前の仕事なのか、自分でもよくわからない仕事もあります。
さて、そんな定量的ではない、あれこれ入り混じった仕事をしていると、頭の切り替えやら、タスク漏れがないようにする…とか、お客様ごとにIT環境が違うとか、まぁ色々あるわけです。
社員で一社に勤めているときは、フランクリン・プランナー(以下、「FP」と略します)1冊でアナログな方法で何とかなりましたが、さすがにこうなってくると他のツールもあれこれ使うようになってきました。
最近、ようやくそれらがうまく連動するようになってきかな?と思えるようになってきました。
多分、この記事は連載みたいになってしまうと思うし、話もあっちゃこっちゃに飛ぶと思いますが、ご興味のある方はどうぞお付き合いください。
それでは、まず、フランクリン・プランナーの話から始めましょう。
私とFPの出会いは、20代後半、1990年代後半です。
FPの会社の方が私の勤務先に訪れて、協業させてください…という話を持って来られらたことがきっかけでした。
私は当時、人材派遣会社の人材開発チームのリーダーをしており、手帳を使って人生をマネジメントし、それによって本当に自分のやりたいことや生きたい生き方を実現するという話に、なるほど…と思ったのですが、こういう研修というのは、じわじわと自分に効いてくるタイプのものですから、残念ながらこの手の研修は、即効性のあるスキルアップにはなリにくい。
そしてトレーニングコースの値段が高い。そして、時給2000円前後で働く派遣社員の方には、なかなか手が出せない値段だと判断し、協業には至りませんでした。
ちょうどその前年に、「7つの習慣(※)」の初版を読んでおり、非常に感銘を受けてたこともあり、この時、営業の方に見せてもらったFPは非常に印象深いものがありました。その後に多分渋谷のLoftでだったと思うのですが、自分もFPを購入します。
しかし、張り切って猛烈に重たいガッチリしたFPを購入してしまったこと、FPの使い方そのものをよくわかっていなくて、結局使いこなせず、重たいばかりであっという間に挫折しました。
このときの私の使い方は、本当に単なるシステム手帳でした。
その後に、ハイラム・W・スミスの書いた「TQ 心のやすらぎを発見する時間管理の探求」で、この手帳が実現しようとしていることがわかり、再度FPを購入。さらに、その数年後に「「人生は手帳で変わる」を読むことによって、付き合い方がわかってきました。
この手帳を使いこなせた…と言えるようになるには、おそらく3年ぐらい掛かるのではないかと、私は思います。
多機能だから、使いこなすのが大変というよりも、すべての情報をここで一元管理するという癖をつけるのがまず大変。
目標の振り返りを習慣化するのが、なかなか面倒。
自分にあったリフィル探し、自分にあったスケジュール管理方法などすべてが統合されて、ようやく機能を発揮するのがこのFPなのです。
まず、最初につまづくのは、ミッション・ステートメントとか価値観の書き出しでしょう。
詳細は、上記にあげた本を読んでいただいたほうがわかりやすいと思いますので、ここでは述べませんが、ようは、「どういう生き方を自分はしたいのか」と言うことを、洗い出して紙に落とす必要があるということです。
ミッション・ステートメントメントは、「個人的な憲法、または信条」とも説明されます。
日々、私達には様々な役割が課せられています。誰かの親であったり、子供であったり、職場のメンバーであったり、マネージャーであったり、ある仕事のプロフェッショナルであったり、またPTA活動や地域活動の役割を担っていたり、パートナーの夫であったり、妻であったり、誰かの友人であったり、日々の中でこれらの優先順位を問われる場面はたくさんあります。
家族の行事と仕事繁忙期が重なった場合、私たちはどちらを優先するべきでしょうか?夏休みは親のいる実家に顔をだすべきか、それとも自分の家族を優先するべきか?
上記にあげたようないくつかの役割が重なるときのみならず、今日1日の中で自分はなにをもっとも優先するべきか?というようなことを考えていかないと、日々の中で単純に他人から依頼された仕事ですぐにあなたのスケジュールはうめられてしまいます。
ミッション・ステートメントを書くことで、自分はなにを一番大切にするべきかを明らかにします。
そして、この作業のとき、とても重要なのは、果たして自分はその一番大切にすべきことにどのぐらい時間や労力を現在割いているか?‥を、振り返ることです。
ミッション・ステートメントの書き方については、以下のサイトも参考になると思いますので、興味ある方はこちらをどうぞ
参考サイト:Franklin Plannner「第二の習慣:目的を持って始める(終わりを思い描くことから始める)【ミッション・ステートメントを作成する】」
ちなみに私のミッション・ステートメントとして、書き出しているものは以下のようなものです。
・愛ある生活。豊かな生活。静かな生活。
(これは、ミッションというよりも自分の望む生活を表しているものです。プライベートブログのサブタイトルとしても使っています。なんとなく日々の自分の過ごし方に違和感を感じた時に、自分の今の生活は、この3つに当てはまっているかな?とよく振り返ります)
・時間、コト、人、モノを丁寧に取り扱う
・Cool Head but Warm Heart(これは特に仕事の面で忘れないようにしたいと思っていることです)
・後悔のない冷静な判断ができるメンタル、知識、体力を常に備えておく
・世界のどこでも使えるビジネス力及び経済安定をもつ(これはもうはるか遠くにある目標のようなものです)
これら、5つをミッション・ステートメントとしてあげています。上にあるほど、自分にとっての重要度と優先順位が高いです。
自分の中でいくつかのことが重なり、どれを優先するべきかを迷ったときは、このミッション・ステートメントをもとに判断します。
例えば、このところ忙しくて家の中がぐちゃぐちゃで片付けたいな‥と思っているところに、仕事に役立ちそうな会食の会があるときにどちらを優先するべきか?というような場合は、このミッション・ステートメントの順序で行くと、まず家の片付けを優先することになるというわけです。
※フランクリン・プランナーは、ハイラム・W・スミスの書いた「TQ 心のやすらぎを発見する時間管理の探求」、スティーブン・R・コヴィーの書いた「7つの習慣」などで提唱されている生き方を実践するのに非常に役立つツールとなっています。
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