誉める前に気づく

コーチングというと、「あー、誉めて部下を伸ばすやつでしょう」という話を未だに結構聞く。
まぁ、そういう側面もありますね・・・。

「でも、誉めるようなことしないんだよなぁ・・・・」というのが大概続く。
これは仕事の場面でも、子育ての場面でもよく耳にする話だ。

「誉める」というのは、簡単なようで結構難しい。
大して何とも思っていないのに、一応誉めたりすると、間違いなくそれは相手に見破られる。

「誉める」のが下手というのは、ご本人は口下手で思っていらっしゃるようだが、大体のケースは、相手の誉めるべき点が見つけられていない、もっと言うと・・・・・
「相手のことを良く見ていないので、相手が何かしても何も感じない」という、ケースが多い。

だから、まず相手のことを良く見る、相手のささやかな違い、小さな行為に気づくというのがとても大事なのだ。

例えば、

子供がいつも靴をそろえておかないのに靴をそろえたとか、
夫が何も言わないのにゴミを出してくれたとか、
部下の作る資料がいつもより少し工夫があったとか、

本当に小さいことを気づいてあげる。
これが第一段階。

それはわざわざ誉めるほどのことではない・・・・と思うかもしれない、あなたは。
それなら誉める必要は無い。

第二段階は、誉めることではない。

自分は、それに気づいていますよ・・・というメッセージを相手にシンプルに送ることだ。

「靴そろえたんだね」
「ゴミ出してくれたんだね」
「資料の表形式変えたんだね」

ごくごくシンプルに伝えること。

「靴そろえてくれたんだ、これから毎日やってね」・・・なんていう余計な一言を追加してはいけない。

単純にシンプルに自分は相手のことを見ていますよ、あなたのしたことに気づきましたよ…というのをまず伝えてみよう。

誉めるのが苦手という人は、まずはこれをやってみてほしい。

「誉める前に気づく」

ささやかだけれど、身近な人間関係で、今までこういうことをやってこなかったのであれば、これはかなり効果があるのでぜひやってみて欲しい。
関係がぐーっと良いものになる。

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