この本はぜひ、最初のページから1ページずつゆっくり読んでほしい。
先にぱらぱらと中身を見てはいけない。
新鮮な感動が薄れてしまう。
「読む」、ではなく、体感かもしれない。
日常に既に存在する、私たちが日頃よく目にして、ほとんど無意識にすら使っているものをリ・デザインする。
リ・デザインとは、デザインのやり直し。
32のアイテムが、様々な意味での作家から、リ・デザインされる。
まずは、「テーマ」が与えられる。
これをじっくり読む。
次に、それについての作家の回答とその作家のプロフィールを読む。
そして、次のページを開くと、そこにはまったく新しいものが生まれている。
はっとする。
息を飲む。
紙皿、シール・ラベル、絵はがき、仮設住宅、金魚すくい器具、etc.
その新鮮な感覚をゆっくり味わって、体感してほしい。
作り手の静かな存在感がそこから感じられる。ある種贅沢な本。
ちょっと首を傾げるだけで世界は変わる 深澤直人
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