新年も明けて、時間が経ってしまいましたが、2009年に読んだ本(2009年に出版された本ではないこともありますので、ご注意を)個人的ベスト5を以下に掲載します。
村上春樹「1Q84」を入れるかどうか悩みましたが、三部作ということのようなので、そちらを読んでから考えます。
2009年のの夏は思い返すとオフィスで「1Q84」を読んでいる自分の姿と、ヤナーチェクのシンフォニエッタが聞えてきます。
Contents
第五位 「なぜあの人はあやまちを認めないのか」
人間は如何に自分都合よく記憶を捏造してしまうのか・・・という話を多彩な実例をこれでもかと持ち出し、反論の余地無し!と納得してしまう本。
誰もが陥りがちな自己正当化の心理メカニズムの怖さについて、とても参考になりました。
この本を読んで以来、自分に対して「私は自分の記憶を自分に都合よく捏造していないか?」とよく問いかけるようになりました。
第四位 「一瞬の風になれ」
こんなに爽快な小説に今まで会った事がありません。高校陸上をテーマにした3部作。読んでいると今にも走り出したくなります。
あまりの面白さに疾走して読んでしまったので、今年またゆっくり改めて読みたいと思います。
それにしても佐藤多佳子の才能はすごい、滾々と水が湧き出てくるように後から後から素晴らしい作品が出てくる。娘とともに大ファンです。
第三位 「あなたに幸福が訪れる禅的生活のこころ」
心豊かに静かに暮らすってこういうことなんだと教えてくれる一冊。
私にとっては、テイク・ナット・ハンはもう心の師とも言うべき存在。
生活が慌しくなったり、雑になったりしたときに、ペースを取り戻す時に読む一冊となりました。(タイムシフティング本・・・と呼んでいます)
第二位 「勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来」
とにかく面白かった。
市場主義時代の幕開けで、労働者にとって過酷な社会になりつつある米国社会を分析し、勝者であり続けるために今人は何を犠牲にしているのだろうか?そしてそれは本当に正しいことなのだろうか?
競争の終わりに私達が獲得するものは、本当に欲しいものだろうか?ということについて考える一冊。
そして日本は(まずいと思いつつも)まっしぐらにアメリカを追ってしまっているように私には見える。
第一位 「クリエイティブな習慣―右脳を鍛える32のエクササイズ」
私にとっての2009年読んだ本の中でダントツでした。翻訳版、原書版、Kindle版と全部持っています(やりすぎだって・・・)。
クリエイティブな仕事をするって、才能や閃きにのみ左右されることではないのではないか?と考え始めた時に出会いました。
彼女の自分の仕事に対する真摯で静かな情熱の傾け方に、ようやく自分なりのロールモデルを見出したと思いました。
万人向けの本でないところが、また愛着を高めます。
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