フィルタリング

4時半起床。
鳥の鳴き声がするから、きっと雨は降っていないのだろう。
涼しい日が数日続いていて、窓をあけておけば、エアコンをつけないで済むのがありがたい。

珍しく朝からコーヒーの豆を一人分挽き、コーヒーを淹れる。
手動のミルで豆を挽いていると、豆によってなのか焙煎によってなのか、随分と挽きやすい豆とそうでない豆があることがわかった。

近所のやなかコーヒーが自粛要請でお店を閉めている間に、いろんなコーヒー豆を試したが、お店が再開され、結局こちらのアルコイリスバレーという豆に戻った。
とにかく酸味が苦手と言ったら、勧めてもらったものだ。

朝ごはんはいつもの玄米チャーハン。
玄米を炊いた朝は炊きたてのものを食べ、翌日は残りを炒飯にするというのが我が家の朝食ルーチン。
今朝の具材は、前日のズッキーニとミョウガのぬか漬けの残り、これまた残り物の新生姜の自家製佃煮を細かく刻み、冷蔵庫に残っていたシラスを投入。これにナンプラーで味を足して、上から千切りにした紫蘇をかける。
スープは面倒なのでなし。飲み物は水出しのアイスティー。

なんて書いても、いわゆる麦茶のパックを突っ込む代わりにティーバッグを入れて冷蔵庫に放り込んであるだけのものだ。
それでも外で飲むアイスティより大体の場合は美味しい。
麦茶のように駄目になるのが早くないのも気に入っている。

我が家の炒飯は、「炒飯」というよりも「焼飯」で、豪快に強火で炒めるのではなく、ごく弱火でひたすら水分を飛ばすという作り方なので、かなり時間がかかる。その間に洋室にコロコロをかける

朝6時なので、掃除機をかけるわけにいかない‥というのもあるが、防音用のカーペットが敷いてあり、そこにくるみ(ミニチュア・シュナウザー)の毛がいっぱい絡みつくので、結婚祝でいただいたdysonの掃除機よりもずっとコロコロのほうがきれいになるのだ。
きっと何万円もしたであろうdysonの出番は我が家ではとても少なく、和室は箒だし、キッチンぐらいにしか使われていない。
あとは、トイレの換気扇掃除ぐらいかな。
家が狭すぎて活躍の場がないのがちょっと可愛そうな気もする。

11時過ぎまでめいっぱいマインドマップを使ってビジネスプランを検討したら、頭が煮えたぎってきた。
ビジネスアイデアとしては悪くないと思うのだが、どういう順序でサービスをリリースしてプロモーション活動と営業活動を実施ていくかと、詰めの甘い部分をどう優先順位つけていくか。

考え始めたところからマインドマップに書き込み、そこからまたあれこれ想起でしていく
マインドマップの良い点は、粒度を考えずに自由に思い浮かぶことをいれていくことと、それに連動してどんどんいろんなことが思いつくことだろう。
当然だが、誰かにそのまま見せてもまったくわからないものになる。

アウトラインプロセッサでもできないことはないのだが、なんとなくあの形が粒度を自然に考えさせてしまい、発想が縮こまっていく。

お昼は市販のパスタ-ソース+全粒粉のパスタを食べて、買っておいたソルダムをデザートに。
ソルダムは皮をむかずに塩をかけて食べるのが好き。塩をかけると酸っぱいのも甘いのもどちらもとても美味しくなる。
高校時代のバイト先で教わった食べ方だ。

コーチングのセッションを終えて、20分ほど昼寝をして、このところはまっている「西洋の自死」を読む。

これを読むと「多文化主義=正義」と頭から思い込んでいたものが、ガラガラと崩れていく。
多文化主義=悪‥という方に見えてきたわけでもない。
ただ、そこには結構具体的にいろんな問題があるということがこの本でわかってきたというだけだ。
怖いのは、そもそもなんで自分が「多文化主義=正義」と頭から思い込んでいたのかということだ。
こういうことは結構いっぱいあると思うのだ。

この本で何度も言っているのは、この「多文化主義=正義」と言う決めつけがすべての議論を拒んでしまい、議論を起こそうとすると「人種差別」だと言う話になり、まったく議論ができないことだ。

読書会の課題本「遅いインターネット」も「多文化主義=正義」という前提になるようで、それがなぜ正義なのかという話もそもそも出てこないぐらい前提になっている。
「西洋の自死」を読んでいると、この読書会の資料作りと絡んで、あちゃこちゃに発想がこれまた飛んで、面白いといえば、面白いし収集がつかないといえば、つかないのだ。

これだけ読んでおけば、読書会では十分!「遅いインターネット」

ネットによるフィルタリングも問題なのだが、自分自身が自動的に行なっているフィルタリングのほうが心底怖いと最近つくづく思う。

読書の後は、再びコーチング・セッション。
そろそろ対面セッションの希望も出てきて、青山のオフィスも再開かな‥と思っていたところに、東京の感染者は増えてきて、そこへ追い打ちをかけるようにGo to キャンペーン…
また、お目にかかるの遠のきそうですね‥という話になる。

夕方からは、アジアに暮らす友人とzoomでおしゃべり。
10歳以上も若い彼女は、私に比較するとまだまだ可能性もたくさんあって、チャレンジできることもしたいことも多いだろう。
でも、可能性が多いというのは結構きついことかもしれないな‥と最近思う。
シーナ・アイエンガーのジャムじゃないけれど、たくさんありすぎると選ぶのは難しい。

そして、30代には30代の悩みがあって、その年齢ならではの楽しみがある。
私が彼女と同じ年齢の頃はひたすら仕事ばかりだったけれど、それはそれで楽しかったと思うし、ひょっとすると自分の可能性とか将来の選択とか考えたくなくて、仕事をしまくっていたのかもしれないな‥とも思う。
仕事というのは、人生と向き合うことから逃避するのに、いつの時代にも、もっとも適しているものなんだと思う。

技術の進歩は良いことばかりをもたらすわけではないけれど、こうやって物理的な距離があっても、ほとんどコストをかけずにおしゃべりできたりというのは、かなり素晴らしいことだと素直に感動する。

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