2023年9月で東京都江東区から神奈川県逗子市に引っ越してきて、4年目となりました。
移ってき数年は、ワーケーションに一時的に来ているような気分がいつまでも抜けず、時折所用で亀戸・錦糸町をぶらつくことがあると、ホームグラウンドはやっぱいこっちだな…と感じていましたが、今年の夏あたりから逗子がホームグラウンドだと感じるようになってきました。
転勤族の友人は、毎回ホームグラウンドだな‥と思ったころに次の移動の辞令がくるのか…と思うと、本当に大変だったんだのだと今更ながら実感しました。
虫にも随分と慣れましたし、庭にヘビが出ても騒がなくなりました(幸いかなり小さいですし…)
それでも自然のある暮らしは、草刈りの手間も大変ですし、家に蟻のルートができてしまったり、犬が蜂に刺されたり、私がカラスに蹴られたりと都会とまた違う面で色々と気をつけなくてはならないことも多く、手がかかることも多いです。
昨年から夫の仕事が忙しく、さらに私も大学の卒業制作に追われているため、在宅で完結できない仕事は受けられず、都内に出る頻度がコロナ禍以上に減っています。
一度外出が減ると、もともと面倒くさがりで出不精の私はますます外に出たくなくなってきました。
お化粧して、ちゃんとした服を着て出かけるという都内では普通にしていことが、今はかなりハードルが高い。
以前は、用事があって大船あたりまで出ると、逗子にはほとんど洋服屋さんがないので、ついでに駅ビルなど見て、逗子ではできない買い物をしていましたが、もういまやあれこれ選ぶのが面倒、一刻も早く帰りたい…、化粧落としたい…みたいな感じです。
逗子から基本出ないで済む仕事はないかしら?と最近は考え出す始末。
私の仕事は、基本的にマネタイズ(いかに売上を上げるか)の企画、仕組みづくり、実行までをBtoB領域でやるということがおおよその仕事の範囲で、これに付随してマーケティング、営業、人材育成についてのご相談を受け、アドバイスをし、時には自身も手を動かし、必要に応じて交渉事や営業活動も行うというのが具体的な仕事です。
コロナでお客様先のリモートワーク環境も随分と進んだのですが、この手の仕事は若手のメンバーや、熟達したスペシャリストの人々を調整していくことが多いので、やっぱりface to faceでメンバー全員と関係各部署、ケースによっては客先も含めて丁寧にヒアリングをかけて、信頼関係を築いてモチベーションを上げながらじゃないと、時間が掛かってしょうがない(=成果が出るのが遅い)というのを実感しています。
この仕事はやっぱり都内にいないとなかなか難しいというか、もどかしく感じるケースが多いです。
かといって、ビジネスモードに入ってしまうと、私はとことんシングルタスクなので、家事と家族はすべて後回しみたいな20代、30代みたいな頃の暮しをまたやるつもりにもなれず。
当時の夫が、育児・家事の8割を担ってくれていたので家庭が機能していましたが、今は自分が気をつけないと「暮し」というものがなくなってしまうのではないかと感じます。
BtoBのマネタイズの仕事は、相変わらず好きですが、せっかく23区から逗子に移ってきて暮しも随分と変化したので、全然違うことをやりたいかなとしばし思う今日このごろです。
もうPDCA回すのも、「ターゲットがー」とか、「ROIがー」とか、「対前年比がー」とかの議論に飽きてきたというのも大きいです。
そもそもスペシャリストの適性ないし、深掘りとかも興味なし、浅く広くあちこち掘り起こして、全く関係がなさそうに見えていたものに繋がりやら共通点を見出し、それをどう活かすかを考えるほうが好きなタイプです。
シングルマザーで派遣社員からスタートし、社員としてIT業界に勤めつつ副業でコーチングのサービスを提供し、その後フリーランスになるという3つのステージを経てきました。
一人娘も結婚し、孫もでき、50代に入り、もう1つ別のことをするというのも楽しそうです。
今年は海開きにプラスして10万人と逗子の人口よりも多い人が集まる花火大会も開催され、お祭りなども各町内で行われました。
きっと今年の夏が私達が知らないコロナ前の逗子に近いのではないかと思います。
面白いなと思うのは、逗子市も商店街も観光客を呼び込もう、そこを相手に商売しようという姿勢があまりないことです。
どちらかという移住者を増やし、そこでスモールビジネスが生まれることを推奨しているようで、そのためにはまず暮らしやすい町づくり・・・という方向のようです。
住民も移住者には親切だけれど、観光客を喜ぶ人は少ないように見えます。
まぁ、これは治安の悪化、ゴミの投げ捨てなどのマナーの悪さに起因しているのでしょう。
実際、観光客の大半は鎌倉に行きますし、逗子には海はありますがそれ以外の見るところはほとんどありませんん。
ランチに力を入れている美味しいお店も少ない。
逗子までくる観光客は、逗子マリーナ(これは逗子の中心からは離れています、駅から路線バスで専用バスすらありません)ほぼ単なる撮影スポットではないかとワタシ的には感じており、何が楽しいのかよくわかりませんが観光スポットのようです。
そしてもう一つは葉山への通り道。ここは陸の孤島みたいな場所なので車がないと逗子から路線バスが基本です。
葉山は海もあり、宿泊施設も有り、ランチも逗子よりは充実しています。そしておしゃれです。
逗子としては、そこと争ってもね…というのがあるのかもしれません。
そもそも逗子ってターミナル駅なのに、ビジネスホテルが1つもないというのもなかなかスゴい。
このような外貨を稼ぐのではなく、内需拡大みたいな路線というのも好みです。
神宮の森を破壊するなどというアホなことを思いつく為政者じゃなくて本当に良かったと思います。
加速する老いには抵抗できませんが、衣食住+仕事のなかで間違いなく、私の中で生涯で一番身体に良い生活を送っていると思います。
刺激は少ないですが(ほぼない?)、ストレスを感じることもな少なく、気持ちが疲れたときはご近所を散歩すればそれだけでスッキリすることがほとんどです。
とにかく周囲が穏やかで静か、そしてのんびりなのが有り難いです。
そんなことにストレスを感じるタイプだとは全く認識しておらず、こちらに住むようになって気がつきました。
一方で、双方の親も年をとっていきますし、夫の会社は移転し、都内にいたほうが便利なのでは?という話も浮上しつつあって、あと何年逗子にいられるだろう‥と思うこともあり、この「逗子暮しx年目」シリーズ(?)が次の場所に移ることも可能性もありそうです。
ま、どこに移っても住めば都タイプのようなのでなんとかなるでしょう。
49年一度も江東区から出たことなくて、他の場所には絶対住めないと思い込んでいましたが、知らない場所でもわりとなんとかなるな・・と思えたのが、逗子移住の一番の収穫だったかもしれません。
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